先輩、私のこと好きになってくれますか?
「友達で…いてくれるか?」
心配そうに聞く陽七汰を見て、
つい笑っちゃった。
「うん!」
「ありがとう…!」
それからすぐに予鈴が鳴って、
私と陽七汰は急いで教室へ戻った。
放課後になってみんなが帰って行き、
陽七汰は部活動見学に行くと張り切って、
バスケ部の見学に行った。
陽七汰、バスケ上手だからなぁ。
理央くんと沙耶ちゃんもそれぞれ部活に行って
私もそろそろ帰ろうかな?って考えてたら
携帯が震えた。
大翔先輩から、電話だ。
「もしもし?」
『もしもし、大翔だよ。
転校生が昨日話してくれた男の子って言ってたけど…大丈夫だった?』
電話越しでも分かる、
先輩の心配そうな声色。
本当に、優しすぎるんですよ。