先輩、私のこと好きになってくれますか?
放課後、初めて私から電話で
一緒に帰りませんか?と誘ったところ、
微妙な返事だったけどなんとかオッケーをもらえて……まあそれで…
今一緒に帰ってるんだけど…。
…何だろう、この無言。嫌な沈黙。
「先輩」
「……」
聞こえてない、のかな?
「大翔先輩!」
「え!あ、ごめん、なに?」
「…やっぱり変ですよ。
どうかしたんですか?何かありました?」
そう聞くと、何とも言えない顔をして
私から目を逸らした先輩。
それが何だかすごく辛くて…
先輩の前に立って背伸びをして、
先輩の頬っぺたをムニッとした。
「隠し事なしって言ったの先輩なのに!!
隠し事するんですか?」
ちょっと怒ったように言うと、
先輩はぱちぱちと瞬きを繰り返した。