先輩、私のこと好きになってくれますか?
「あれ?柚乃じゃん。」
「理央くん!」
入ってきたのは理央くんだった。
そういえば理央くんも数学苦手なはず…!
「理央くん、今回の小テスト何点?」
「俺?30点だけど…」
なんてこった……。
苦手って言ってる割にはできてるじゃん。
裏切り者!!!
そんな視線を送ってると、苦笑いされた。
「柚乃は?」
「2点です!バカー!」
「はぁ?2点!?お前、それはやべーよ…」
そ、そんな同情した目で見ないでよ…。
ひどいよ、理央くん。
「ま、まぁ、頑張れ!な!」
理央くんは忘れ物を取ってきたらしく、
自分の机の横にかかった袋を取って苦笑いのまま教室から出て行ってしまった。