先輩、私のこと好きになってくれますか?
それから1人寂しくわけの分からないワークを解いていると、また教室のドアが開いた。
どうせまた誰かが忘れ物でも取りに来たのだろうと思い気にせずワークを解き続けていると…
「柚乃ちゃん」
私の名前を呼ぶ声が聞こえた。
この声は……
ゆっくり頭を上げると、
目の前には笑顔の大翔先輩が。
おかしい。
ここは1年の教室であって、
3年生がいるのは、おかしい。
「…えっと、なぜここに?」
「理央が柚乃ちゃんのこと面白そうに話してたからだよ」
……はい!?
「な、なんて!?」
「確か…柚乃ちゃんのテストの点数がすごすぎてって笑ってたね」
「許さない、理央くん。
絶対30点超えてやる!」
私の恥ずかしいテストの内容を…!
サッカー部のみなさんに!?
なんてことをしてくれるんだ理央くん!
「何点だったの?」
そう言いながら、大翔先輩は前の席に座った。