先輩、私のこと好きになってくれますか?
「えっと…立てる?」
王子様が……しゃがんで首を傾げてた。
…本当に綺麗な顔してるなあ。羨ましい。
「…なんか俺の顔についてる?」
「ち、ちがいます!すみません…!!」
王子様はその場から立ち上がって、
私に手を差し出してくれた。
「つかまって?」
い、いいのかな?
一応手を差し出したものの、そんなことを考えて動きを止めてしまった。
そんな私を見て、王子様は私の腕をくいっと引っ張って立ち上がらせてくれた。
「キミは、普段ここにいない子だよね?」
な、なんてことですか…!
ここにきてる女の子たちの顔を覚えてるの!?
「何か用事でもあったかな?」
「あ、えっと……斎藤 理央くんっていますか?」
斎藤くんは、さっきから言ってる一緒に日直の仕事をやるはずだった彼の名前。