先輩、私のこと好きになってくれますか?
「あ、俺と目があったとき」
「え?」
「あれ?前に1回、目が合わなかった?」
…あった。
でもそれは、そんな気がしていただけで
実際は合ってないものだと思ってたから…。
「…知り合って、2日目のとき…ですか?」
「そうそう!窓から柚乃ちゃん見えて、
目があったらビクッとして逸らされちゃったんだよね。手、振ろうとしたのに」
え!?
う、嬉しいかも…で、でも!
もしあんな女の子に囲まれてた状態で手を振られたら…
女の子の視線は……考えただけで恐ろしい。
「俺と目があってビックリされたの初めてで」
ちょっと傷ついたんだ〜なんて言うもんだから、
謝罪をするしかないじゃないですか。
もうとにかく必死に、すみません連呼。
大翔先輩はそんな私を見て、
おかしそうに笑ってたけど、もう笑ってもらっていいです。すみません。
「はははっ、そんなに謝らないでよ。
そのときからちょっと柚乃ちゃんのこと気になってたんだ」
ドキッ
いや、特に深い意味はないはずなのに…
鼓動がどんどん早く、大きくなる。
落ち着け、落ち着け私…。