先輩、私のこと好きになってくれますか?
「だから俺、今結構嬉しいんだ」
すごいニコニコしながらそんなこと言われたら
どうしていいかわからないですよ…。
「大翔先輩って…変な人ですね」
「そんなこと初めて言われたよ」
相変わらず笑顔だけど、
やっぱり変な人だ。
私といて嬉しいなんて、変だもん。
気になるなんて、変だもん。
私の気持ちも…変だもん。
こんなの…だって…まるで私、
大翔先輩に恋してるみたいだよ…?
そんなこと…ないよね?
だって私、恋なんて何年もしてなくて…
でもこの懐かしいドキドキは…やっぱり。
「柚乃ちゃん?」
「は、はい?」
「顔色悪いけど、大丈夫?」
心配そうに顔を覗き込んでくる大翔先輩。
だから…!そう言う行動がいちいちドキドキするんですってば!!
なんて、言えるはずもないし…。