先輩、私のこと好きになってくれますか?





「ごめんごめん、柚乃ちゃんは反応が面白いからついついいじっちゃうんだよ」



なーんにも嬉しくないんですけど…。



「香月くん!柚乃に数学教えたんですか!?」



「ん?そうだよ」



「はあ!?」



本日二度目の理央くんの叫び声。
そんなにびっくりすることなの…?



「だって、あの…香月くんが?」



「なになに、どしたのー?」



理央くんの二回目の叫び声に反応したのか、
教室の奥の方からなんだかちょっぴりチャラそうな男の人が大翔先輩の横に立った。



…うわぁ、大翔先輩と身長同じくらいなんだ。

顔も整ってるし…
この人も結構モテそうだなぁ。



「香月くんが柚乃に勉強教えたって…」



「うんうん、勉強ね、そんなのいつものこと…
…教えたって言ったよね、今」



「言いました!」



「なになになになに!?どういうこと!?
いっつも俺が頼んでも教えてくれないのに、
女の子に頼まれれば教えるの!?」



「須田くん、違いますよ!
香月くん“が”、柚乃“に”教えようか?って聞いたんですよ!」




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