先輩、私のこと好きになってくれますか?
それから数十分くらいして、
サッカー部の人たちが解散してるのが見えた。
終わったんだ…。
周りには女の子も何人かいて、
しかも大翔先輩の周りにはサッカー部の人たちがいて…
やっぱり一緒に帰るのはムリかな?
大翔先輩も、サッカー部の人たちと帰りたいだろうし…
くるっと体の向きを変えて歩き出す。
仕方ない。
ちょっと怖いけど、1人で帰ろう。
そう決めて何歩か歩いた時、
「柚乃ちゃーん!」
遠くから私の名前を呼ぶ声が聞こえて振り返ると、大翔先輩が手を振りながら走って私の元へ来てくれていた。
周りの女の子も、サッカー部の人たちも、
みんな目を見開いて驚いてる。
「来るなら教えてくれれば良かったのに!」
「内緒にしたくて…
でも、よく私のこと見つけられましたね?」
先輩が歩き出したので、その横を一緒に歩く。