先輩、私のこと好きになってくれますか?





「みんな、その場で崩れて…
俺、しっかりしなきゃ。って、みんなに声かけて、抱きしめて…。

ただ、PK戦で入らなかった仲間に、なんて声をかければいいか分からなかったんだ。
1人泣いてる仲間を見て、お前のせいじゃないって何度も言ったけど…それが正しいのかも分からなかった」



大翔先輩の声は、だんだん震えてきてる。



泣くのをずっと我慢して、キャプテンとして、チームメイトを優先してたんだもんね…。



「柚乃ちゃんの部屋に上がらせてもらって、
ここに座った途端に、泣けてきてさ…。

我慢できなくなったみたい」



そういった大翔先輩の体は震えてる。



顔は見えないけど、きっと…
腕の中で泣いてるんだ。



抱きしめる力を強くすると、
ぎゅっと抱きしめ返された。

それから大翔先輩は、ずっと声を押し殺して泣いてた。





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