先輩、私のこと好きになってくれますか?
そしたらすぐに返信が来たみたいで、
携帯がまた鳴り始めた。
《 普通に仲良しじゃん(笑)》
《 うわ〜香月くん、羨ましいな〜〜 》
羨ましい?何が羨ましいんだろう?
《 ユズちゃん、大翔に勉強を教えてもらい、
しかも泣かせるなんてなかなかな女の子だね! 》
あ、この呼び方…もしかして?
「こいつ、覚えてる?
前に一回だけ会ったことあるよね?」
「須田樹、先輩…?」
「正解!!」
やっぱり!あれから一回も会ってないから
あやうく忘れかけてたけど…
“ゆずちゃん”で思い出した。
「さてと、柚乃ちゃん。
俺的には早く風邪を治して学校に来て欲しいから…はい、これ」
「…!い、いいんですか!?」
大翔先輩がカバンから取り出したのは、
私が大好きなイチゴゼリー。
あまり見かけないからこそ、見つけた時の幸せは大きいのです!
「これ、好きなんでしょ?」
「大好きですっ!」
「俺とこのゼリーどっちが好き?」
「へ……?」
あまりにも唐突かつ、驚くべき質問内容だったから、マヌケな声が出ちゃった…。