先輩、私のこと好きになってくれますか?
「ゆずちゃん、これから暇でしょ?
俺たちのクラスこのままおいでよ!」
このままって…このまま?
「柚乃〜〜」
後ろから声がして振り返ると、
ドラキュラの姿をした理央くんが。
理央くんも交代になったみたい。
「服そのままで行けってさ」
「え!?な、なんで!?」
「宣伝効果。ほら、午前と午後で中のお化けも変わるから衣装の問題もないだろ?
だからそのままで行けって、岡崎から」
さ、沙耶ちゃん……!
「じゃあ決まりだね。
俺たちのクラス、行こっか。
理央もどう?」
「行きまーす!」
このままって…本当に?
理央くんは恥ずかしくないの?
私、ものすっごく恥ずかしいけど…。
先輩たちも理央くんも先に進んじゃったし、
ジロジロと周りの視線に1人で耐えられず…
「ま、待って下さい〜〜!」
とりあえず走って3人を追いかけた。
3人が、かかったな…とニヤけていたなんて知らずに。