嘘つきお化けの二重線
国家の為にと日々学ぶ
俺たちのやるべき事は沢山ある
掃除洗濯と身の回りの事は勿論、
謎に包まれた宇宙人と対等に戦う術を
身につけるために稽古に稽古を重ねる
まあ、奴等にとって何がダメージとなるのかがわからないから各自自分達の身の丈にあった物を習わされるんだけど
幸いにも小惑星が落ちたのは欧米
俺達のいるこのちっぽけな島国には
まだ少しの猶予がある
欧米がその発展した技術で試行錯誤してる間に奴等の謎を解かなくてはならない
さもなくば普通にあっさり死ぬだろうし

それはそうと…
「…夕野そんな怒んなって」
「………。」

…さっきからずっとこの調子だ
まあ仕方ないか圭先輩に売ったんだし
死んだ魚見たいな目してんぞ
いつものやかましさどこいった

「わりいって」
「……はあ…許してあげるよ」

まじ?…ってそんな嫌な顔しなくても…

「僕優しいから今日の座学のノートのコピーで許してあげる」
「てめぇ!それが目的だな!」
「だってあのハゲ教師の声眠気作用あるし…絶対」
「夕野が馬鹿なだけだろ!…わかった」

まあいっか
やっと笑ったし

「夕野はやっぱ笑顔がいいよな」
「…っ……あっそ〜」

あざといまでのその笑顔

俺は見てるだけで安心できたんだ

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