captivate
ニルヴァーナが激しく揺れた。


『レオン!!!
 急に竜巻が!!』


副操縦席から身を乗り出して振り返りながらアルが叫ぶ。


『何だコレは!!!!!!』


レオンは苛立ちを表に出す。


途端に眼の前に敵戦闘機が現れた。


『!!!』


レオンが急いで操縦桿を倒すが、風に煽られて動かない。


『レオン!!!
 囲まれましたよ!?』


計器がけたたましく唸り、敵に囲まれたことを告げる。


『クソっ!!!』


やられる――――


その瞬間、暗雲が立ち込めたかと思うと、急に戦闘機が姿を消した。


『な…』


『レ…レーダー消失
 敵師団が消えました』


アルは信じられない様な顔をしてレオンを見る。


聖ミミル湖神殿上空には、ニルヴァーナと小さな雪しか舞っていなかった。
< 105 / 170 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop