captivate
鬼神兵の腹部が大爆発を起こす。


その次に地上から数千もの金色の刃が一度に現れた。


大地から勢いよく出た刃は空気に波紋を広げ、空に衝撃波が広がった。


それを直撃した鬼神兵のうち4体が呻きながら崩れ落ちる。


『闇系譜は何でもアリだね
 …鬼神兵を召喚するなんて』


ベアトリーチェが呟く。


『闇系譜…』


シンディアは自分が生贄になりかけた時の事を思い出す。


『?
 どうしたの、シンディ?』


ベアトリーチェが顔を覗き込む。


『何でもない
 …行こう、ニーナ』


シンディアは両手に白焔を纏って敵兵の下へ向かった。


ベアトリーチェは黙ってシンディアの後を追った。


その時、敵兵団直上の艦隊艦首が輝く。


『…!!!!!!
 シンディ!!!!!!』


ベアトリーチェが叫び、シンディアがハッとして空を仰ぐ。


だが直感が身体全体に警告を鳴らし、脳では一言だけが響き渡っていた。


“遅い”の一言だけが…。


そして3本の光線が、シンディアとベアトリーチェに向かい進んで来た。
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