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第7章 誓い
カルサリア暦2631年。


ルグラン帝国皇帝の宣言により開戦した第二次魔導大戦は、初戦の“聖ミミル防衛戦”で連合が勝利したものの、“エスヴィアの戦い”では惜しくも敗戦。


エスヴィアは陥落し、北の連合軍は重要拠点を落とされた事で、序盤から苦しい戦況に立たされていた。


クリス・ヴァンガード率いる遊撃部隊“紅の空”はエスヴィア侵略部隊との戦いで善戦したが、敵兵器による連合艦隊壊滅は避けられず、飛空挺ニルヴァーナで連合軍本部のあるセントラルエンベスに帰還した。


『帝国は次に何処を狙う』


クリスがムスッとした顔で白い廊下を歩く。


連合軍本部基地の廊下は、多くの兵の足音と声が響いていた。


『俺は知らん』


ゼフィの即答を聞いて、すぐにアルが言葉を紡ぐ。


『北東亜大陸群は有り得ません
 何の利益にもなりませんから』


『聖地が無ければ、ね』


アリスが付け加えた。


『…同意』


レオンが煙草を加える。


『防衛も大事だけど
 攻めなきゃね』


シュバルツの言葉にクリスが頷いた。


『取り敢えず陛下に会おう』
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