captivate
後方に位置する司令部に、“焔業”の波動が巻き起こした高熱による上昇気流が吹き荒れる。
『状況報告!!』
エレノアが荒れ狂う風の中叫ぶ。
『…ロックか!!!』
レオンが確信を込めて言う。
『ロックハートの末裔か?』
エレノアの言葉に頷くと、レオンは眼前に広がる紅い光の渦を見つめて口を開いた。
『あいつはルーンを使えません
しかし魔法に呼応して…
力を魔法に付加出来るんです』
『…ま…さかっ』
エレノアの脳裏に古の文献に記された一文がフラッシュバックした。
“世の理と同調せし者…かの者を人々は讃え、こう呼んだ………”
『“紡ぎし者<ザ・リンカー>”か!』
数百年に一度生まれると言われる、“世界で唯一、魔力と同調出来る男性”。
ゼフィの継ぐロックハート家が、何千年も魔女を護る者としてヨーツンヘイムに尽くして来た理由。
エレノアは紅の閃光に包まれながら、それが少しわかったような気がした。
『状況報告!!』
エレノアが荒れ狂う風の中叫ぶ。
『…ロックか!!!』
レオンが確信を込めて言う。
『ロックハートの末裔か?』
エレノアの言葉に頷くと、レオンは眼前に広がる紅い光の渦を見つめて口を開いた。
『あいつはルーンを使えません
しかし魔法に呼応して…
力を魔法に付加出来るんです』
『…ま…さかっ』
エレノアの脳裏に古の文献に記された一文がフラッシュバックした。
“世の理と同調せし者…かの者を人々は讃え、こう呼んだ………”
『“紡ぎし者<ザ・リンカー>”か!』
数百年に一度生まれると言われる、“世界で唯一、魔力と同調出来る男性”。
ゼフィの継ぐロックハート家が、何千年も魔女を護る者としてヨーツンヘイムに尽くして来た理由。
エレノアは紅の閃光に包まれながら、それが少しわかったような気がした。