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第2章 混沌の大国
聖蓮祭翌日。
オーダー本部にて部隊長会が開かれた様で、南の帝国には魔術教会からの要請通り“蒼天の翼”が潜入する事が決定した、との報告がヴァンガードの屋敷に届いた。
「つきましては部隊長殿からクリスタルパレスへ出陣の…」
「報告ね。OK」
昨晩の騒動のせいで疲れたのか、あまり眠れなかったクリスは、少し疲れた様子だった。
ジェンに逃げられたという事実がクリスを苛立たせ、屋敷に戻ってベッドに入った後もその事が頭を駆け巡り、結局寝付くことが出来なかった。
そんな彼に報告をする騎士は、クリスの不眠の原因も知らず、大きなクマのある顔を不思議そうに見つめながら返事をする。
「ハッ」
「いつも伝令ありがとう。助かるよ」
「き…恐縮です!部隊長殿からそ…その様なお言葉なんて…こ…光栄ですっ!」
「どもね」
「ハッ!では失礼致します!」
敬礼をする伝令役の騎士が初々しくて、クリスは笑みを浮かべる。
「…律儀な奴だな」
王宮への報告が出来た事もあり、クリスは屋敷へ入って、準備をすることにした。
オーダー本部にて部隊長会が開かれた様で、南の帝国には魔術教会からの要請通り“蒼天の翼”が潜入する事が決定した、との報告がヴァンガードの屋敷に届いた。
「つきましては部隊長殿からクリスタルパレスへ出陣の…」
「報告ね。OK」
昨晩の騒動のせいで疲れたのか、あまり眠れなかったクリスは、少し疲れた様子だった。
ジェンに逃げられたという事実がクリスを苛立たせ、屋敷に戻ってベッドに入った後もその事が頭を駆け巡り、結局寝付くことが出来なかった。
そんな彼に報告をする騎士は、クリスの不眠の原因も知らず、大きなクマのある顔を不思議そうに見つめながら返事をする。
「ハッ」
「いつも伝令ありがとう。助かるよ」
「き…恐縮です!部隊長殿からそ…その様なお言葉なんて…こ…光栄ですっ!」
「どもね」
「ハッ!では失礼致します!」
敬礼をする伝令役の騎士が初々しくて、クリスは笑みを浮かべる。
「…律儀な奴だな」
王宮への報告が出来た事もあり、クリスは屋敷へ入って、準備をすることにした。