ヒーローのそばで。
私は、ギュッと目を閉じて、何をされるかわからないこの恐怖と戦っていた。

「…………ふーん。」

彼は、それだけ言うと机に伏せてしまった。

あ、あ、焦ったぁぁ!!!!!

こ〇されるかと思った!!!!!

でも、気のせいかな?

少し笑ったような気がした。

私は、何も無かったことの安堵が実感できるまで少し時間がかかった。


それから、私の自己紹介の番が回ってきて、私は素早く終わらせようと前もって考えていたセリフを言った。

「私の名前は、工藤 桜楽(ハナミヤ サクラ)です。趣味・特技はありません。ヨロシクお願いします。」

我ながらシンプルでいい、自己紹介だと思う。



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