ヒーローのそばで。

そして、今、絶賛雑用押し付けられ中。

私と三吉くんは、来月のオリエンテーションで、一泊二日のキャンプのしおりをぱちぱしていた。

うぅ……。

なんでこうなるの……。

｢ごめんね、僕が指名しちゃったから…。｣

私の様子を母親を心配する子供みたいな目でうかがってきた。

｢いや！全然いいの！私、朝ひどいことしちゃったからお詫びと思えばいいんだよ！｣

私は、男の子と二人きりで話したりするのは初めてでどうしていいかわからなくて戸惑っていた。

｢そんなに緊張しなくても僕は何もしないよ。｣

笑ってそう言った三吉くん。

優しくて穏やかな人だった。