あなたにそっと恋をした
【four】
それから毎日毎日、伊吹くんはHRが終わると急いで教室を出ていくようになった。
あたしは気になり始めHRが終わったある日、あたしは伊吹くんと同時に教室を出て声をかけた。
「伊吹くん!!」
伊吹くんは足を止めて振り返った。
「……なに?」
「え…と、」
こういう時ってなんて聞けばいいのー!?
「言いたいことがあるなら早く言って」
「あ…ううん。なんでもない」
伊吹くんは何も言わずに帰っていった。
はぁー…何も言えなかった。
強くなれよ、あたし。