あなたにそっと恋をした

「なんであたしのこと無視するの!」


「なんであたしと喋ってくれないの!」



5秒ほど沈黙が続き、伊吹くんは再び口を開いた。


「おまえほんとウザい」


「え――…」


なに……?


「あたし伊吹くんに何かした!?」


「ただおまえの学校での態度がウザいだけ」


………………………


「なにそれ…ひどいよ!」



あたしの心は涙でびしょびしょだと思う。


でも今は、こんな伊吹くんに涙なんか見せたくなかった。




< 9 / 27 >

この作品をシェア

pagetop