あなたにそっと恋をした
「なんであたしのこと無視するの!」
「なんであたしと喋ってくれないの!」
5秒ほど沈黙が続き、伊吹くんは再び口を開いた。
「おまえほんとウザい」
「え――…」
なに……?
「あたし伊吹くんに何かした!?」
「ただおまえの学校での態度がウザいだけ」
………………………
「なにそれ…ひどいよ!」
あたしの心は涙でびしょびしょだと思う。
でも今は、こんな伊吹くんに涙なんか見せたくなかった。