【完】好きって言ったら、



.

.
:
*




「店長、ここに粗大ゴミがあるんですけどどうします?」



「れ、羚くんそれ、華ちゃんだよ」



「あれ、華ちゃんでしたか」



羚くんの酷い冗談にも笑うことができないほど、落ち込んでます。



「華ちゃん、ごめんね。ゴミじゃないよね。落ち込まないで?」



違うよ、羚くん。



羚くんの言葉で落ち込んでるんじゃないの。



「嫌われちゃった……桐生くんに、わたし……っ」





今思い出しただけでも、涙が出そうになるほど冷たい桐生くんの目。



「店長、ちょっと休憩もらいます」



「あ、うん。人多くなったら教えるね」



「ありがとうございます。
華ちゃん、奥入ろう」



羚くんは優しく手を握って、わたしを奥の部屋へと連れて行った。




< 26 / 55 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop