クール男子の取扱説明書〈続+続々編〉
うん、だよね。慌てるよね。焦るよね。
この答えはもう……
「ごめん」
ほら、決まってる。
「う、ううん。私の方こそごめんね。ごめんなさい」
じゃあ、なんで私を誘ってくれたの?
私ばかり期待して……バカみたい。
ごめんなさい。お願いだから離れていかないで。せめて、友達のままでも……。
「お願いだから、友達のままでも」
「違う。そういうことじゃなくて」
涙がポロポロ出る私とは裏腹に凄い笑顔を浮かべている野村くん。
「嬉しすぎて、やばいんだよ。ニヤけが……もう……俺も今日言おうと思ってたから」
野村くんはそう言って、口元を手で隠した。