クール男子の取扱説明書〈続+続々編〉



「あ、ありがと」



「なに?照れてんの?」



Mかと思えばSのこいつに私は、いつも振り回される。
いつかは私もその立場になってみたいものだ。



「あ!!中村ぁぁぁあ!!!」



「……来やがった」



後ろから私の名前を大声で呼びながら走ってくる私の親友、由良。



「なに!?どうしたの!?てか、いつも言ってるけど人の名前を大声で呼ぶな!!」



「いや、あの!助けて!ヒィィイ!」



「あ、由良ちゃん!こんちわー」



「あ、佐倉くん、こんちゃー」



渉と挨拶を交わして、何故か私を走ってきた方向に盾にする。



「え、なに」



「黙って」



黙ってって……いきなりされて黙ってられるか!!!


< 124 / 178 >

この作品をシェア

pagetop