クール男子の取扱説明書〈続+続々編〉
「もう、そんなこと言わずにさぁ!俺も回ろう由良。みたいな事言ってよ」
「凄い無茶ぶり」
祐月は、自動販売機で買ったいちごオレを1つ私に渡しながらそう言った。
私はそれを、「ありがとう」と言って貰った。
「でもさぁ……」
祐月と回りたいんだもん。
最後の文化祭だよ。
去年なんて、祐月の周りには女の子ばかりで一緒に回れなかったんだから。
まず、回るも何も祐月と付き合ってなかったんだけどね。
「だから、今年こそは……!!」
「凄い気合いだね」
「当たり前だっ!!!今年の文化祭は祐月とイチャイチャするんだいっ」
私は物凄く文化祭を楽しみにしているのに、祐月はなんとも思ってなさそう。