クール男子の取扱説明書〈続+続々編〉
ちょ、ちょっと待ってよ祐月!!!
「何それ、嬉しすぎるんだけど!!!」
私と祐月は、違う方向だから、祐月の方へ走っていったらサボっていることがバレてしまう。
私は、一人でベンチに座りながらそう叫んだ。
横を見ると、もう祐月はいなかった。
なんだなんだ……祐月はズルい。
いつもいつも、私の上を上回る。
ぜーーーーったいに、文化祭は祐月をドキドキさせてやるっ!!!
「祐月ー!覚えてろーー!!!」
私は、バレるとかそんなのもうどうでもよくて、廊下でそう叫んだ。