クール男子の取扱説明書〈続+続々編〉
女の子をとっかえひっかえしていた渉だけど……違う。
とっかえひっかえしていた渉だから、私のことも分かってくれるんだ。
勿論、私だってヤキモチくらい焼くこともある。
それでも、渉は私のことを分かってくれている。
分かってくれているって思ったらダメなんだろうけれど、今はまだ恥ずかしいから体で表現させて。
「渉」
私は渉の袖を引っ張ってキスをした。
「……もう、なんなの恥ずい」
いつもは、渉に振り回されている私だから今回は勝てたと思う。
渉、私ね。
渉を好きになってよかったよ。
だから、どうか……私を最後の渉の彼女でいさせてください。