クール男子の取扱説明書〈続+続々編〉
「え、キャーー今井くん!!」
「え、えどこ!?」
「そこ!」
「本当だ、キャーー」
俺が廊下を歩くと決まって聞こえる女子の声。
「あ、あの」
「……なに?」
石原さんの教室に向かってる途中に二つ結びの女子に呼び止められた。
「あの、お話があるんです……」
「悪いけど、今は無理。急いでるから」
そんなに急ぐ理由もないけど、その女子に軽く謝りながら断って歩き出した。