クール男子の取扱説明書〈続+続々編〉
「じゃあ、俺もう行く」
「ばいばーい」
俺は、渉とも野村とも知ってる人と同じクラスになれなくて休み時間も暇。本当に。
「え、なにこれ!あははは!」
5mくらい先の教室から聞こえる大きな笑い声。
この声が誰のかなんてすぐにわかる。
俺は、そこの教室の扉にいる女子に話しかけた。
「石原さん、呼んでくれない?」
「へっ!あっ!!はい!由良ちゃんー」
その女子は、パタパタ教室の中へ走っていって石原さんを呼びに行ってくれた。
石原さんは、俺が知らない人と話していたみたいで……しかも、相手は男だった。