クール男子の取扱説明書〈続+続々編〉
「今井くん、何か用事!?今井くんから来てくれるなんてすごい嬉しいんだけど!!」
キャーキャー言う石原さんをよそに、俺は石原さんと話していた男子を見る。
「どうしたの、今井くん」
「あ、いや。別に」
その男子は、石原さんを見ていた。
俺と喋っている石原さんを。
目が合ったけど、すぐに逸らされてしまった。
「今井くん、なんで来たの?嬉しいんだけどね!!」
「会いたくなった、それだけ」
「さっき会ったのに!!なんて可愛いんだぁぁあ抱きつきたいいいい」
会いたくなった。
口からポロッと出た俺の言葉はきっと本心だろう。