クール男子の取扱説明書〈続+続々編〉
─由良side─
「最近、渉がね。すっごい優しくてさー」
昼休み。空き教室で中村とのっちとお昼ご飯。
さっきから、中村のノロケを何分も聞かされている私とのっち。
「中村のノロケはわかったからさ!!私のも聞いてよ!!」
「はいはい」
「由良ちゃん、同じクラスになれなかったんだよね?」
「まぁ……去年同じだったからね~」
私は自分で作った卵焼きを口に入れて食べながらふと思った。
「のっちと野村くんどうなってるの?」
「そ、それは……」
ゴニョゴニョしているのっちと、ニヤニヤする私と中村。