クール男子の取扱説明書〈続+続々編〉
「え、あ!!今井先輩!」
「え……」
「今はダメ。今、石原さんと喧嘩中なんだよね。その間に誰かに取られたら困るし。コイツ、俺のだから手出さないで」
「なっ……なっ……」
喧嘩中なんてことも忘れるくらいに甘い言葉と甘い笑顔でそう言った今井くん。
「てことで、ごめんね。石原さん、着いてきて」
私は、今井くんに手を引っ張られながら、歩き出した。
後ろを振り返ると、沈んだ表情の後輩男子。