クール男子の取扱説明書〈続+続々編〉
「い、まいくん?」
「ふー……ごめんね。俺のせいで泣かせちゃって」
小さく深呼吸をして、石原さんに謝る。
「俺、余裕ないみたい」
石原さんが最近、前より可愛くなって男子の人気が高くなった。
それは、俺のクラスの中でも話題になっていて、教室に行けば、「石原さん」「由良ちゃん」なんて男子の話題になっている。
そんなの、彼氏として嬉しくないに決まっている。
俺は、そんなこと石原さんには言えないし、まず石原さんは俺なんかでいいのかって。