クール男子の取扱説明書〈続+続々編〉
一緒にいても楽しくないだろ、俺みたいな無口なやつ。
そんな事考えていたら、いつの間にか石原さんと距離を置いていて。
いつも俺なんかのことを笑わせてくれるような元気な石原さんだから、俺は合わないって自分の中で思っていた。
でも、それってやっぱり、ただの嫉妬で余裕がなかったからで。
俺は石原さんに甘えてばかりで、自分じゃ何も出来ない。
「ごめんね」
「うっ……」
「俺、かっこ悪いね」
野村と渉に、素の俺を出せばいいって言われて勝手に出たけど、やっぱり俺かっこ悪い。
「かっこ悪くないよ。寧ろ、かっこいいよ」
泣き止んだのか、石原さんが、俺の腕の中からひょこっと顔を出してそう言った。