クール男子の取扱説明書〈続+続々編〉
─由良side─
「ぎゃぁぁぁあ!!死ぬ!死ぬ!」
い、今井くんが私の名前を……ぁぁあ無理!1回死にたい!いや、やっぱり死にたくない!死ぬ前にもう一回だけ……!!
「今井くん!!もう一回、名前を呼んでください」
「俺の名前も呼び捨てで呼んでくれるならね。てかさ、そろそろその呼び方やめない?」
「うっ……それは」
「あ、呼べないの?ならいいよ、石原さん」
「なっ!今井くんのS!ドS!」
今井くんは意地悪だ。
私が、今井くんの頼みを断るわけないのに。
「ゆっ……祐月!!」
「…………あ、無理。死ぬ」
私が今井くんの名前を呼ぶと、今井くんはそう言って顔を両手で隠した。