クール男子の取扱説明書〈続+続々編〉
や、やってしまったベイベー……。
なんで私ってこういうところで……私は、後ろの壁に向かって頭をガンガン打ち付けた。
「俺、どんだけ待ったと思ってるの」
後ろからそんな祐月の声が聞こえてきて、咄嗟に振り返る。
「由良と付き合う前に彼女はいたよ、俺だって健全な男子高校生ですから。でも、こんなに好きだって思ったのも初めてだし、可愛いって思ったのも初めて。それに、俺が好きって言ったの由良だけだから」
「…………え?」
「彼女出来ても、好きって言ったことなかったんだよね」
なんだ……なんだ……
「私、今最高にハッピー!!!」
私はそう叫んで、祐月に抱きついた。