クール男子の取扱説明書〈続+続々編〉
「あ、あのね……そういうピンチじゃなくて……」
モゴモゴして一行に話さない私に気づいた電話越しの由良ちゃんは、「昼休みに聞くね!」と言って電話を切った。
「はわぁ……夢みたい」
夢じゃ……ないんだよね?
私は、そんなことを頭の中で考えながら教室に戻った。
野村くんとクラスが離れて
しかも、由良ちゃんと舞琴ちゃんとも離れて。
佐倉くんとも今井くんとも離れちゃって、あまり知ってる人がいないクラスで、なんとか友達付き合いはしているけれど寂しかった。
でも、そんなときに野村くんがメールをしてくれたり声をかけてくれたりして嬉しかった。
クラスが離れて会える回数も減っちゃって、それは凄く辛いけれど、顔を見るだけで元気になっちゃう。
好きって凄いなあ。