きみに想う 短編集
素早い動きに身のこなし

ここまでで魔力は使ってない

何者だ?この少年は…

男が入った扉には数人の女たちが

おびえた様子でこっちを見ている

「早く逃げて…」

男は女たちを急かし外へ出そうとするが

なかなか女たちは外へ出ようにも時間が掛かっていた

「なぁ?なんでこの船には見張りやらがいないんだ?こんなにスムーズに事が運ぶのは変じゃないか?」

陸は不思議に思っていた

船内には誰も今のところ会ってない

「何しに来たのあんた?ただ見てるだけって邪魔なんですけど」

男は陸の問いには答えずに女を逃す手を貸している

「なぁ、少年よ。さっきの粉どうするつもりだ?」

「家に持って帰って処分する」

「役所に届けて金にしたりしないのか?」

「はぁ?あんた馬鹿なの?この町の貴族がこんな商売してんのに、その貴族に正直に持ってく馬鹿どこにいんだよ?自分から捕まりに行くようなもんだろうが!」

そんなやり取りをしている2人の元に

いかにも海の男といった風貌の厳つい男2人が刃物を持って向かってくる

陸は何もなかった手に光りの剣を出す

男は驚いた顔をするがすぐに体術に切り替えるように構えをとる

「君はなかなか賢いようだ。ますます素性が気になるね」

「あんたに教える義理はないね」

陸は1人の男を倒し

もう1人は帽子の男が倒し

次が現れる前に2人は早々に船をでた
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