気づけばそこに



「河合ちゃん!」



「はーい…、あら中川くんと白石さん?
どうしたの?」



「白石が、たんこぶできてて…。」




「あららら、白石さん座って。」



「あ…、はい。」




河合ちゃんこと、保健室の先生である
河合 亜希子(かわい あきこ)先生に
たんこぶを見せると

「あら、腫れてる。」と冷えピタを貼られた。





あぁ…これで、たんこぶの存在を全員に知られてしまう…………。




「白石、痛いか?」



「いや、ひんやりしてて気持ちいいよ。」



「良かった………。」




中川くんの焦った姿、お母さんみたいだったな~…。


うちのお母さんは、心配してくれなかったけど、中川ママは心配してくれた。




「ふふっ、中川ママありがと。」



「中川ママって……(笑)」



「あははっ、教室行こ!
河合ちゃん、ありがとうございました。」




「ふふふ、いえいえ~。」








中川くんは、顔が赤かった。



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