気づけばそこに



「…仲いいんだ?」





さっきまでと違う低いトーンの声…。


中川くん…?



パッと中川くんの方を見ると、なんだか悲しそうな顔をしていた。


私、何か変なこと言っちゃった…?






「あ、幼馴染みなの。」





「…そうなんだ。」




そう言うと、中川くんは
いつもの表情に戻った。



「うん。
……あ、見てよ、このたんこぶ!」




私は、笑いをとろうと今朝のたんこぶを
中川くんに見せたんだけど…………。


「え、え?!
やばいぐらい腫れてるけど!?」



「え、そんなにかな?」



「いやいや、なんでそんなに落ち着いてんの!
まじで、これ痛いだろ?」



「いや、朝は痛かっ…………」



「保健室、行くぞ!!」



「えええー!?」




何故か、すごく大袈裟に心配されてしまって
保健室に連れていかれることになった。



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