As sweet honey. ー蜂蜜のように甘いー
「千代~、このこと知ってたの?」
悠太と一緒に私の家で台本の読み合せをしていた。
「知ってたよ。でも、決まったのほんの3日前なんだけどね」
「ふぅん。で、千代はどっち選ぶかもう決めてるの?」
「ううん、決めてないよ」
「そっか」
悠太なら、「奏にしなよ!」とか言うのかと思ったけど、今日はやけに静かだった。
「水曜日は私も悠太も学校休まなくちゃね」
「だね。あー、また補習になったら嫌だなぁ」
「あはは……頑張れ」
芸能活動をしていると、どうしても学校の方が厳かになってしまう。
故に、両立が大切なのだ。
「もし玲くんを選んだら僕の出番殆どないなぁ」
「逆に、もし奏を選べば、最後まで出番多いけどね」
「うーん!ちょっと寝ていい?」
「いいよ」
「んー」