As sweet honey. ー蜂蜜のように甘いー
「おかえり……」
教室に戻ると、頬杖を付いた悠太が不機嫌そうにしていた。
「ただいま」
「どうだったの?」
「どうだったって……」
「告白されたんでしょ?」
「それは勿論断ったよ」
だって、悠太のことが好きなんだもの
「そっか」
安心したように、表情を和らげた。
今までだって断ってきたのに、何を今更心配してるんだろう。
『もし、日比谷さんが誰かを好きになった時は、僕みたいに勇気を出して気持ちを伝えて下さいね』
私も、彼みたいにちゃんと伝えるべきなんだよね
よし、いっそのこと今日言ってしまおうか
うん、そうしよう
「悠太、今日時間ある?」
周りに聞かれないように小さな声を発する。
「今日はオフだから放課後は暇だよ」
「じゃあ、うちに来る?」
「そのつもりだったんだけど」
「なら良かった」
「何かあるの?」
「そう、何かあるの」
今から胸が破裂しそうだ。