As sweet honey. ー蜂蜜のように甘いー




「じゃあ、俺はそろそろ帰る。お大事にな」



そう言うと、流くんは帰って行った。




まだ頭がくらくらするし、気持ちが悪い。




「体調はどう?」




「まだ少し悪いかも」



「飲み物飲める?一応スポドリ用意しておいたから、飲める時に飲んで。あと、着替えと荷物、それに汗ふき用のタオルと水。熱中症とかって、無理にお風呂に入ると良くないみたいだからね」




何から何まで用意されていた。




なんだか、いつもとしてることが逆みたいだ。



いつもは私が夕飯作ったりして悠太ゆお世話してたのに。



悠太の背中が、やけに大人っぽかった。




でも、嬉しい。




「悠太、ありがと……」




「っ…!どう……致しまして。な、何かあったらすぐ言って。リビングに居るから」



そう言い、頬を赤く染めた悠太は部屋から出ていった。



ふと自分の格好を見ると、撮影用の服のままだった。




あ、それで着替え……



置いてあったのは、私の私服と、大きなTシャツだった。



Tシャツ?



随分と大きいし多分悠太のだ。




部屋着替わりに着ろってことかな




悠太がいないことを確認すると、服を脱ぎ、濡らしたタオルで体を拭いた。



そして私服の短パンと、悠太のTシャツに着替えた。



うぅ……



少し嗚咽感に襲われる。



スポドリを1口飲むと、また横になった。





Tシャツも、布団も





「……悠太の匂いがする」




それが何故か心地よくて、私は直ぐに眠りについた。


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