想い描く今
スカウト…?
明「ん?あ、そうそう。すーっかり忘れてたよ。てへ、」

てへ、って高校生がやるもんじゃない…よね?

明「紅賂薙さんさ歌うのすき?」

麗「すきです。大好きです。」

明「なら歌手デビュ-してみない?」

麗「歌手ですか?」

明「うん。そうだよ。紅賂薙さんみたいな綺麗な歌声の子はすぐに売れると思うんだ。」

麗「いやです。」

私は即キッパリと断った。

明「え、なんで?」

湊生さんは目をパチクリとさせて私のほうを見ていた。

麗「私は歌いたいときに歌う。誰かに決められた日、決められた時間、決められた歌を歌うなんて嫌です。」

湊生さんの目を見てハッキリ断った。

明「そうか。残念。紅賂薙さんいい歌声してるのになぁ…」

麗「じゃあ、私はこれで失礼します。」

って立ち去ろうとしたら…パシッ

麗「…え?」

明「だぁめ。まだ帰さないよ?それに俺の話まだ終わってないから。」

麗「え、ちょ、やめて下さいっ!!」

ビックリしてつい叫んで拒否したけど湊生さんには聞こえてなかったみたい。
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