答え合わせ



「…お、おい。大丈夫か?」


「…う…ん。だ…いじょ…ぶ…」


「…ったく。どこが大丈夫なんだよ?  ほら、これ使えよ」


関くんはそっとティッシュを差し出す。なんで?  なんでそんなに優しいの?  


そんなことされたら、あたし…あたし…


涙がどっと溢れてくる。止まらない…涙が…



「…南はすっごい頑張ってるよ。 オレには分かる」


「…へっ…?」


「でも、頑張りすぎだよ、南は。アイツじゃなきゃダメか? オレじゃダメか?   オレなら南を泣かせたりなんかしない…!」


そう言い終えないうちに、関くんは、あたしを抱きしめた。



そして、耳元で囁いた。



「オレじゃダメか…?」




えっ…?  関…くん…?



< 208 / 411 >

この作品をシェア

pagetop