答え合わせ



そんなこんなで、浦上くん家の近くの階段の前まで来ていた。


よし、一か八かで聞いてみよ。


「もうちょっとだけ…、その、家の近くまで行ってもいい…かなぁ?」


「えっ、あ、でも…」


明らかに動揺してる浦上くん…


そりゃそうだよね? 急に家の近くまで行きたいなんて言われて驚くよね。でも…許して…?


今日こそ、好きって伝えたいから。だから、少しでも一緒にいたい…


「私なら大丈夫! まだ明るいし」


「…分かった! でも、帰りは送ってくからね?」


ええ⁇ お、送ってく…?


今までの浦上くんからして、まず出てこない言葉。これって…


「うん。よろしくね?」


あたしはなるべく冷静に、でも嬉しそうに答えた。


本当は嬉しく嬉しくてたまらないけど、答えを聞くまでは、待とうと思う。








< 350 / 411 >

この作品をシェア

pagetop