答え合わせ
「結構キツイね~」
この階段、何回か通ったことあったけど、その度にキツイ階段だなって。
「そうだね~。まあ慣れたけど」
まあ、そうだよね? 浦上くんは毎日使う道だもんね。
そんなこんなで階段を登りきろうとした時…、浦上くんが急に立ち止まる。
え…?
そして、急に顔がこわばる。浦上くんの視線の先は…
ウソ…、な、なんで…⁈
思い出したくもない記憶が一瞬にして蘇る。
あの時の男だ。あの時の…
「よぉ~、久しぶりだな!」
男は馴れ馴れしく浦上くんに話しかける。
「何ですか? 一体」
今まで聞いたことのない、冷徹で低い声で話す浦上くん…
浦上くんも気づいたんだね。