答え合わせ
「やだなぁ~、いきなりケンカ腰にならないでよー。せっかく仲直りしようと思ったのに」
な、仲直り⁈ こんなの絶対にウソ! だって目が鋭いもん。
あたしには分かる。きっと何か企んでる、そんな目だ。
「あら~?」
背後から急に声がして、びっくりして振り返る。
すると、中村先輩がゆっくり階段を登ってきた。
けど、それはあたしが見たことのある中村先輩とは思えない。
普段は綺麗に束ねているはずの髪の毛は、ボサボサで、おまけに濃い化粧…
これで髪色が黒じゃなかったら、どっかのヤンキーかって格好。
あたしが呆然と眺めていると、中村先輩は信じられない言葉を口にした。
「ほら退けよ!」
そう言うと同時にあたしを端に押し付けた。