答え合わせ



★健★



川のせせらぎが心地よい。 サラサラと音を立てている。


穏やかな日差しが水面に降り注ぎ、キラキラと光っていた。


どうやら僕は河原にいるらしい。なんで河原にいるんだろう…?


そんなことを考えていると、かすかに何か聞こえた。


「…っ、ううっ…」


よく聞こえないので、そっと立ち上がって辺りを見回すと、少女が俯いているのが見えた。


さっきの声からして、泣いているようだった。背格好からして、小学生くらいだろうか。


俯いているせいか、顔や表情は分からない。


サラサラとした髪が水面の光に反射して、キラキラと光っていた。


「どうしたの…?」


そっと声をかける。少女はポツリと答えた。


「…どうしたらいいの…?」


「…泣いてちゃ分からないよ? 顔を上げて、話してごらん…? 僕でよければ話聞くよ?」


「…あり…が…とう」


少女は、涙ながらに呟いた。









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